1日に石川県・能登地方を襲った令和6年能登半島地震で、北陸地方の住民の多くが余震の不安を抱えながら避難所生活を余儀なくされています。一方、SNS上では、女性や子どもに対し、プライバシーや衛生面などについて配慮や注意を呼びかける声が広がっており、防災活動に取り組む専門家らがまとめた「女性の災害への備え 避難所で気をつけること」が注目を集めています。
能登半島地震の発生後、X(旧ツイッター)には、避難する住民に向けて避難所生活での注意をよびかける投稿が相次ぎ、2011年の東日本大震災、16年の熊本地震などの震災経験者からは、のぞきや暴力などの性被害を危ぶむ声もあります。
「避難所でもトイレや寝るときは絶対に1人にならないように。必ずだれかと一緒に行動して」
「避難所にいれば安心じゃない。男女関係なく子どもは1人にしちゃダメ」
「妊娠中や産後の女性、乳幼児は特別な支援が必要。今すぐママたちに配慮をお願いします」
「東北の地震で避難していたとき、着替えをしようとすると、近くに寄ってきて横たわる不審な人がいて怖かった。周りの大人が注意してくれた」
「生理用品をもらったら、知らない男がにやにやして声をかけてきた。ナプキンや下着は周囲の目につかないように気をつけて」
特に注目を集めているのが、「TBWA HAKUHODO」と「FUKKO DESIGN」が様々な災害対策についてSNSで発信している「防災アクションガイド」シリーズの「女性の災害への備え」です。「ものの備えを確認しよう」「衛生面で気をつけること」「避難所で気をつけること」「授乳などで気をつけること」の4点について、女性が注意すべきポイントを紹介しています。
それによると、「女性に必要なもの」として次の6点を挙げるほか、避難所で過ごすときの服装もイラストで紹介しています。
◇生理用品
◇中身が見えないポリ袋
◇スキンケア・メイク落としグッズ
◇防犯ブザーや笛
◇使いやすい形状の携帯トイレ
◇小型ライト
「避難所で気をつけること」では、「複数人で行動しよう」「防犯グッズを持ち歩こう」などの具体的なアドバイスを盛り込んでいます。さらに、「男性も考えよう」と題して、「特に女性たちはプライバシーの観点で、不安な思いをしていたり、高齢者や子供のケアを中心的に担っている場合があります。お互いに助け合って避難所生活を過ごせるように意識しましょう」と呼びかけています。
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能登地震、SNSで性被害への注意喚起投稿相次ぐ 単独行動は避けて
能登半島地震の発生後、交流サイト(SNS)では避難所などでの「性被害」に注意を呼びかける投稿が相次いでいる。
«避難所にいる女の子は性暴力に気を付けてください»«男性の被害もある»«避難所の運営に関わる方もご配慮願います»
地震が発生した1日以降、X(旧ツイッター)にはこんな投稿が相次いでいる。
過去の災害では、避難所などで性被害に遭うケースがあっても、被害者と加害者がともに被災者という特殊な状況のため被害を訴え出にくく、泣き寝入りするケースも少なくなかったとされる。
平成23年に発生した東日本大震災を機に設立された「東日本大震災女性支援ネットワーク」が震災時の女性や子供への暴力に関する調査をまとめた報告書では、「避難所で夜に布団に入られた」「下着を脱がされた」などの性被害が相次いで報告された。
28年の熊本地震では、性被害に注意を呼びかける張り紙が避難所に掲示された。
SNSなどでは、寝ているときやトイレに行くときなどは一人で行動せず集団で行動する▽周囲の人と声を掛け合う▽不審な行動を見かけたり、されたりした場合は我慢せずに周りに伝える-などと注意が呼びかけられている。
引用元: ・【令和6年能登半島地震】避難所でのぞきや性被害の危険…SNSで女性や子どもに注意呼びかけ「単独行動は避けて」 [デビルゾア★]
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