買い手市場から売り手市場への環境変化があった。
しかし、有利に立ったはずのベトナムの「送り出し機関」にも、頭を悩ませる問題がある。
「送り出し機関側は、技能実習候補生を集めるのが以前と比べて難しくなっている」と指摘するのは、
ホーチミン市で人材派遣業に従事する日本人男性だ。
「一番の原因は円安です。実習生の手取り額は、給与から税金や保険料、寮費を引いた14万円前後で、
ここ数年、ほとんど変わっていない。
でも、現在のベトナム・ドンに対する円の価値を4年前と比較すると、25%ほど目減りしている。
これは、ベトナム人にとって日本への実習という名の出稼ぎで得られる収入が、それだけ減ったということになるわけです」
それでもホーチミン・エリアの未熟練工員の月収は平均3万5000円ほどという。
だが、「コロナ禍の一時期を除いて毎年3~4%は着実に(月収が)上昇しており、実習生の給与との差は
少しずつですが縮まってきている。それに伴い、技能実習生としてわざわざ日本に行きたいという若者が減ってきた」と、
この日本人男性は説明する。
元技能実習生で、現在は日本のビル管理会社の社員として働く30代のベトナム人男性、ニャットさんも
「(ベトナムの)若者にとって、日本での技能実習には、もはや夢がなくなった」と話す。
「コロナ禍以前であれば、実習生として日本で3年頑張れば、主要都市の郊外に小さな家が建てられました。
それは、日本に実習生として来るベトナム人の主要な動機のひとつでした。しかし、今ではかなりの田舎でなければ家は買えません。
日本での技能実習の過酷さについて、SNSなどで拡散されていることも技能実習希望者を減少させている」
こうした状況は、送り出し機関の収益性を低下させる一因にもなっている。送り出し機関は、いわゆる「両手」のビジネスだ。
実習生の派遣先(=日本の企業)から日本の監理団体を通じて「送り出し管理費」を受け取る一方で、
実習生候補からも「講習料」や「派遣手数料」などを徴収する。
ニャットさんが技能実習生候補だった2015年当時、送り出し機関に約90万円を支払った。
「そんなに高いと今は誰も技能実習に行きたがらない。
現在、ほとんどの場合、実習生が送り出し機関に支払う金額は50万円以下です」(ニャットさん)
実習生からの〝売り上げ〟の減少も、送り出し機関による直接、ブローカーを通しての
間接的な日本側の人事担当者への「接待を縮小させる一因だ」とニャットさんは話す。
逆に言えば、かつて受け入れ企業や監理団体の出張者が受けた酒池肉林の大部分は、実習生の負担だったのだ。 =つづく
■奥窪優木
2024.1/31 15:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20240131-JOHKM2AXNVO6PCRUS6PXVUGHXY/
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【立場逆転!】 技能実習制度 消えた「送り出し機関」日本人への肉弾接待 現地面接でベトナム出張、若手社員が見た現実 [1/18] [仮面ウー★]
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/news4plus/1705528833/
引用元: ・【立場逆転!】 技能実習制度 日本への出稼ぎに魅力が失せた2つの理由 円安進行、SNSで拡散した過酷な環境 [2/1] [仮面ウニダー★]
日本に来てたんだろ?
そりゃ他国が好条件を出したらそっちに行くわ
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