そんななか、取材を続けてきたノンフィクション作家の森功氏が、みんなで大家さん側のトップの発言を詳細に綴った重要資料を入手。大阪府担当者とのやりとりを記したその“内部議事録”には、共生バンクグループ代表の柳瀬健一(59)が“後ろ盾”として政治家や大企業との関係をちらつかせていた様子が記されていた。そこで名前が出た自民党代議士が、ノンフィクション作家・森功氏の取材に答えた内容とは──。(文中敬称略)【前後編の後編】
「副大臣」との関係に言及
みんなで大家さんの柳瀬はゲートウェイ成田と称し、2000億円の開発費を投じる夢の街づくりプロジェクトとして、投資家たちから1580億円の出資を募った。そこから一転、物流センターへ転換するというのである。物流センターなら騒音の激しい空港隣接地でも運営可能で、現に成田周辺には倉庫群が点在する。むしろ航空貨物のことを考えると物流センターは効率的といえる。
反面、目新しくもなんともない。出資者たちは物流センターのために虎の子を吐き出してきたわけではないのである。
もとより大阪府もそんなことは承知の上で、柳瀬からヒアリングをしてきたわけだが、さりとて事業をやめれば出資金は戻って来ない。それを見透かしたかのように柳瀬はこう言い放った。
〈国の担当者からの情報もいろいろ来る。自転車操業/自作自演の事業計画/集めたお金がいろんなとこいってるなど。以前の噂では令和3(2021)年の末で、共生バンクは終わるというのが噂になっており、今は今年(2023年)の6月から8月で終わるっていうふうに噂になっている〉
(中略)
柳瀬はあろうことか、当時、内閣府副大臣をしていた自民党代議士の藤丸敏との関係をちらつかせ、大阪府をけん制した。議事録にも〈藤丸先生との関係説明〉と短く書かれている。柳瀬がすがってきた政治家は複数いるようだが、なかでも藤丸は自民党国交族のドンとして聞こえた古賀誠の秘書から衆院議員に転じ、5期当選している実力者だ。柳瀬は藤丸に、不特法を所管する政府への影響力を期待したのかもしれない。もう一つの2023年5月31日付の議事録にも、藤丸が登場する。
(中略)
●「育ててやろうと思ったのに」
つまるところ政府の実力族議員がバックについているのだから、地方自治体の担当レベルは黙れという露骨な政治的圧力ではないか。いったい藤丸とみんなで大家さんとはどんな関係なのか。当の藤丸本人が答える。
「4~5年ほど前、『不特法に基づいた電子取引をしたいので後押しをお願いします』と言われて彼と知り合いました。成田の計画はインバウンドを増やす良い話だから協力しなくちゃだめだと(私は)周りにも言っていた。だが、お金が集まりすぎて、バナナの瞬間冷凍やらいろんなものに手を出し始めた。せっかく育ててやろうと思ったのに、おかしいことしてるって文句言ってから疎まれています」
マネーポスト 2025/11/20
https://news.yahoo.co.jp/articles/117ef0914383034148ecbf841bf3812ea1b22fed
引用元: ・みんなで大家さん「内部議事録」に自民党代議士・藤丸敏氏の名前 [おっさん友の会★]
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