生活保護費の再引き下げに「食べないでいるしか」 利用者の憤り
奈良美里
2025/11/21 20:30
https://www.asahi.com/sp/articles/ASTCP21PSTCPUTIL00VM.html
あの判決はなんだったのか――。最高裁に違法とされた2013~15年の生活保護費の大幅な引き下げをめぐり、厚生労働省が別の方法で再び引き下げる方針を示した。判決を好意的に受け止めていた原告だけでなく、ほかの生活保護利用者にも落胆が広がった。
「私たちの声を聞いてくれた裁判所の判決を、国は受け止めていない」。原告の一人だった札幌市の鳴海真樹子さん(52)は6月の最高裁判決では「やっと私たちの声が届いた」と安堵(あんど)した。それだけに半年も経たずに示された国の方針に憤りを隠せない。
築30年を超えるアパートで生活保護を利用しながらひとりで暮らす。1階にある部屋は冬になると痛いほど冷えるが、ガス代を抑えるため、いつでもシャワーだけ。お湯はこまめに止める。「あったかいお風呂につかると気持ちも体もほぐれて心が安らぐのだけど」
30代で相次いで両親を亡くした。心身の不調もあり、2007年に生活保護を申請した。同じころにうつ病と自律神経失調症と診断された。働き続けることが難しくなり、いまは頸椎(けいつい)をつなぐ靱帯(じんたい)が硬くなって手にしびれの出る難病も抱える。
生活保護費は月に10万円ほど。家賃約3万円と、水道、電気、ガス代や日用品費を支払い、残りで食費をやりくりする。
国による生活保護費の大幅な引き下げで、鳴海さんの支給額も月に6240円減った。1カ月をしのげるかすらわからない切り詰めた生活の中で、重い金額だった。食事を1日2回に減らし、湯船に入らなくなったのもこの頃からだ。
「食べないでいるしかないんです」
一番つらいのが、北海道の冬に欠かせない灯油代の負担。今年1月から、配送される灯油が1リットルあたり10円値上げされた。
引用元: ・ナマポ費の再引き下げで「食べないでいるしか」との利用者の憤りに「食べなければいいのでは?」と話題 [454228327]
転売出来んようにマイナカードと紐付けで
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