1年前のテレビ討論について質問すること自体が不可解
「戦艦を使って武力の行使を伴うものであればこれはどう考えても存立危機事態になりうるケースだ」
この発言が飛び出したのは11月7日の衆院予算委員会だった。立憲民主党の岡田克也氏に再三、追及を受けた。
岡田氏は「政治家の一部に非常に不用意な発言が相次いでいる」と唐突に具体例を挙げずに指摘。そして、「例えば失礼ですが、高市総理は1年前の総裁選で、中国による台湾の海上封鎖が発生した場合を問われて、存立危機事態になるかもしれないと発言した。これはどういう場合にそうなると考えていたのか」と質問した。
一国の総理に対し、今年ではなく1年前の総裁選でのテレビ討論での議論について質問すること自体がやや不可解だ。
ただ、高市総理は淡々としていた。
「台湾を巡る問題というのは対話により平和的に解決することを期待するというのが従来からの一貫した立場だ。その上で、いかなる事態が存立危機事態に該当するかというのは発生した事態の個別具体的な状況に即してすべての情報を総合して判断をしなければならない」と答弁。従来の政府見解を踏襲した。
岡田氏はしつこくさらに問いを続ける
ただ、岡田氏はここで終わらなかった。この後、しつこくさらに問いを続ける。
「海上封鎖をした場合に存立危機事態になるかもしれないというふうに言っていた。例えば、台湾とフィリピンの間の海峡を封鎖された場合ならば、迂回すれば、何日間か余計にかかるが、別に日本のエネルギーや食料は途絶えない。だから、どういう場合に存立危機事態になるのか」
高市総理はここでも踏みとどまる。
「あのときは確か台湾有事に関する議論だったと思う」とまずは1年前のテレビ討論のテーマを振り返った。
そして「台湾に対する海上封鎖が発生する、海上封鎖も戦艦でこれを行って、他の手段も合わせて対応した場合には武力行使が生じる。そして海上封鎖を解くために、米軍が来援し、それを防ぐために武力行使は行われる。こういった事態も想定されるので、総合的に判断しなければならない」と説明した。
岡田氏は3本目の矢を放った。この矢がむごかった
この2回目の答弁では「米軍が来援し~」と米国という名前が出たが、やはり最後は「総合的判断だ」と述べていて問題ない。ただ、岡田氏はこれでも満足せずに3本目の矢を放った。この矢がむごかった。
「自民党副総裁の麻生さんは昨年1月にワシントンで『中国が台湾に侵攻した場合には、存立危機事態と日本政府が判断する可能性が極めて高い』という言い方をした。
さんも『台湾有事は日本有事』だと言った。非常に軽々しく問題を扱っているのではないか。軽々しくなるかもしれないという言い方が与党の議員や自衛隊のOBも含む評論家の一部から出ていることを私は極めて問題だと思うが、総理はいかがか」
当時、麻生氏は自民党の副総裁という立場だった。政府ではないから比較的自由に発言できる。氏も元総理だが党の一所属議員だ。そうした重鎮クラスが政府にいないからこそ、時には踏み込んだ発言をして日本の覚悟をちら見せする、というのは「曖昧戦略」だ。むしろ評価するべきだろう。
また、評論家や一部の自衛隊OBの発言への見解を現職の総理大臣に聞くという狙いと神経がまったく理解出来ない。
※続きは以下ソースをご確認下さい
11/22(土) 8:00
集英社オンライン
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee5b65e4d0dbd87ba37931f0f82b0a143eb5a0d8
引用元: ・【立憲民主党】「質問レベルの低さが立憲の存立危機事態」台湾有事発言を引き出した立憲“執拗追及”が波紋… [尺アジ★]
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