中には、真偽不明、ひぼう中傷のようなものも多く、法的な責任を問われるような内容のものもあります。背景にあるのは、どんな内容でも見られれば見られるほど儲かる仕組み。
こうした状況に、ネットでひぼう中傷を受け続けてきた元アイドルの女性が思いを語りました。
知名度がある俳優や歌手、タレントなどに関するゴシップ、うわさ話。
週刊誌やワイドショーだけでなく、最近はネットでの発信も増えています。
その中で、ことしに入って特に急増しているのが「ショート動画」です。
NHKが分析したところ、芸能ゴシップを扱うYouTubeチャンネルは少なくとも151あり、そのうち88はことしに開設されていました。
総再生回数は、合わせて100億回超。
1億回を超えているチャンネルが28個あり、1つのチャンネルで5億回を超えるものも4つありました。
動画は再生回数が多ければ多いほど収益が高く、政治など、ほかのジャンルの動画と比べても再生回数が多くなっていました。
動画はいずれもメディアや本人のSNSなどから無断転載したとみられる写真などが使われ、内容も臆測ばかりで真偽は不明、情報源なども示されていないものがほとんどです。
さらに、過激なタイトルや内容で、ひぼう中傷や名誉棄損ではないかと思われるものも多数ありました。
同様の動画は、TikTokやインスタグラムなどにも多くみられました。
ネットにあふれる、こうした動画や書き込み。
7年にわたり、事実ではない情報に基づくひぼう中傷を受けてきた元アイドルの女性が、インタビューに応じました。
「見ている側はなんかおもしろいな、とか思うのかもしれないですが、実際それをされている側からしたら、何千リツイート、何万いいねという数字を見ると、ものすごく恐怖に襲われると思うんです」
元アイドルでタレントの荻野由佳さん。
新潟を拠点にしたアイドルグループに所属していた2018年、メンバーの自宅に男性ファン2人が押しかけ、トラブルになりました。
このトラブルに荻野さんが関与していたという事実無根の情報が、まとめサイトやYouTubeで拡散しました。
グループの運営会社が設けた弁護士による第三者委員会の調査報告書や、トラブルに関連する民事裁判では、荻野さんなどグループのメンバーが関与した事実はなかったとされました。
しかし、荻野さんを名指しして「殺す」などと書いた文書を送って脅迫した男が逮捕される事態にもなりました。
中傷するSNSのコメントや動画の拡散は、いまも続いています。
ことし、荻野さんは一般男性との結婚、そして出産を発表。ニュース記事のコメント欄には中傷する言葉が大量に並びました。
さらに7年前のトラブルへの関与はなかったとされているのに、荻野さんを中傷する動画はいまでもたびたび、広がっています。
デジタルタトゥーのように残り、拡散が続くことに恐怖を感じているといいます。
引用元: ・【NHKが分析 “芸能ゴシップ動画” 総再生回数100億超 】7年にわたり、事実ではない情報に基づくひぼう中傷を受けてきた元アイドルでタレントの荻野由佳さんが思いを語る
2025年4月19日、第1子を妊娠していることを発表
9月9日、第1子の出産を発表した

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