「時間との闘い」「福島を想起」　海外メディア、一夜明けた2日も能登半島地震を刻々報道

ロイター通信は１日、石川県能登地方に出された大津波警報が２０１１年の東日本大震災以来だと速報し、２日も「翌日になっても被害程度は不明」「生存者救出のために時間との闘い」などと新たな状況を伝えた。

米ＣＮＮテレビや英ＢＢＣ放送はウェブサイトにライブフィードを設けて、損壊家屋の写真や映像などとともに刻々と関連ニュースを報じた。

ＢＢＣの記者は「（東日本大震災での）福島の惨事を想起した」が、大津波警報が解除され「幸いだった」と記した。ＢＢＣは富山市に滞在中の英国人のコメントも紹介した。英国人は学校の屋根に避難したが、「余震で眠れない」と語った。

台湾では民放テレビ局「民視」が１９９９年に台湾中部でマグニチュード７・３を記録し、２４００人超が死亡した「９２１大地震」を「思い出さずにはいられない」と報じた。自由時報は北陸地方が電子部品産業の集積地だとして、「サプライチェーン（供給網）への影響も懸念される」とした。

韓国の聯合ニュースは韓国でも津波が予想されると注意を促した。韓国では北東部江原道（カンウォンド）で最大８５センチの津波が到達した。

中国メディアは原発への影響にも高い関心を示した。中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報（電子版）は被災地域の原発のほか、東京電力福島第１原発に触れ、地震発生地域からは離れており、「今回の地震が与える影響は大きくはならない」とする中国の識者の分析を掲載した。
（石川有紀、台北　桑村朋、上海　三塚聖平）

[産経新聞]
2023年1月2日(火) 19:11
https://news.yahoo.co.jp/articles/052cc0b28f836cc28a1c03e217d3a901ad52a38e